ブレンド・S まいかドリルを解説してみた 第2回

こんにちは。前回は随分アレな記事を投げましたが今回は通常運転に戻ります。

さて、前々回まいかドリルの解説を上げたところそれなりの反響をいただいたので今回はその続きということなんですが,まいかドリルを欠かさずご覧になっている各位はあることに気づいてしまったかと思われます。そう、まいかドリルは

回を経るごとに簡単になっているのです

自分も久々に覗いて目を疑いました。第1回の第1問で接続法半過去なんてものをぶっこんで来たくせに第5回以降は現在・近過去・未来形以外のものをほとんど出題していないのです。第8回の1,3問目と第6回の3問目以外は間違いようのないクッソ簡単な問題しかありません。とはいってもその3問も現在形や近過去形でしかないので(第8回の3問目は例外的に条件法ですが)単語さえわかってしまえば普通に分かります。となると結局単語の解説くらいしかすることが無くなってしまうわけですね。なので方針転換が必要となるわけです。つまりまいかドリル自体の解説は一旦放棄し,まいかドリルを題材としてイタリア語の解説をしていく方向への転換をするということになります。これならまだやれそうですね。ということで第2回,始めていきましょう。

 

☆イタリア語の現在形

現在形自体の解説は不要かと思います。結局は英語と同じくその時の動作や状態,あるいは周知の事実なんかを表すときに使います。

さて現在形とはいえ動詞の活用は普通に牙をむいてきます。ここでは代表的なもののみを紹介しましょう。

  • are動詞:cantare(歌う), amare(愛する)などareで終わる動詞
  • ere動詞:vedere(見る), vincere(勝つ)などereで終わる動詞
  • ire動詞:dormire(寝る), sentire(感じる)などireで終わる動詞

これらがイタリア語での主要な動詞となります。そしてこれらの語尾3文字をそれぞれ活用するわけです。活用はひとつの時制につき1人称単数(io),2人称単数(tu),3人称単数(lui/lei),1人称複数(noi), 2人称複数(voi),3人称複数(loro)の6種類ありますが(以降動詞の活用はこの順で書きます),大半は型通りですので実際に覚えなければならない数はかなり少なく済みます。それでは例を見ていきましょう。

  • cantare : canto canti canta cantiamo cantate cantano
  • vedere: vedo vedi vede vediamo vedete vedono
  • doemire: dormo dormi dorme dormiamo dormite dormono

お分かりでしょうか。つまりareのときは語尾の3文字がo,i,a,iamo,ate,anoに,ereのときはo,i,e,iamo,ete,onoに,ireのときはo,i,e,iamo,ite,onoに変わるわけです。覚えてしまえば簡単ですよね。実際は不規則動詞なんかが大量に紛れ込んできますが使いながら覚えればOKでしょう。まあ命令形あたりでは不規則動詞を型通り活用するので実際の会話で活用をトライ&エラーというのはあまりお勧めできませんが。(そういうときは原型でいえば大抵相手が勝手に直してくれるので問題無いと思います)

 

☆essereとavereについて

イタリア語で最も大事な動詞といっても過言ではありません。essereはbe動詞,avereはhaveにあたります。これらは不規則動詞です。ただし他の動詞と違ってこれらが使えない場合一切の表現が出来なくなるのでこれに関してはさっさと覚えてしまいましょう。

  • essere:sono sei è siamo siete sono
  • avere:ho hai ha abbiamo avete hanno

では基本的なところを理解したところで例文に行ってみましょう。

 

と思ったのですが不規則動詞に一切触れないというのはまずいのでいくつか取り上げます。

  • andare(行く): vado vai va andiamo andate vanno
  • venire(来る): vengo vieni viene veniamo venite vengono
  • stare(状態を示す動詞,essereに近い) : sto stai sta stiamo state stanno

☆丁寧な表現

基本的に店長は丁寧語で苺香に接しています。丁寧な表現,あるいは目上の人に話すとき,フォーマルなときは2人称の代わりに3人称の表現をよく使います。

 

それではこんどこそ例文に行ってみましょう

Q7-3

 Maika viene alle undici.

先ほどの不規則動詞venireです。vieneは3人称単数ですがここでは丁寧な表現というより単に誰かに説明しているだけのようです。alle undiciは時刻の表現で11時を示します。この辺はまた今度。よって訳は「苺香サンは11時に来ます」ということになります。

Q3-2

Maika ha una sorella e un fratello.

先ほど出てきたavereです。avereは今後近過去などで頻繁に目にすると思いますがここでは単に「持つ」というの意味になります。sorellaは姉妹,fratelloは兄弟,どちらも単数です。事実不定冠詞のunaとun(要は英語でいう“This is a pen”の"a")がついています。よって訳は「苺香サンには(一人の)お姉さんと(一人の)お兄さんがいます」となります。

Q5-2

Maika è la dea per me.

essereの文です。英語で言うとMaika is ~の文章なので非常に単純ですね。la deaは女神,per meは英語でfor meくらいの意味合いです。ということで訳は「苺香サンは(私にとっての)女神です」となります。

 

ということで現在形の解説は以上です。現在形にはもっと面倒なジェルンディオやpiaceなどもありますがそれはまた追々ということで。そろそろキノの旅が始まるので今回はこの辺で失礼します。次回をお楽しみに。