オリックス2021年ドラフト会議展望

こんにちは。再建期なのにこんな時期に上位にいて困惑しているETRです。今回は来るべき2021年のドラフトに向けてチームの強化ポイントと指名してほしい選手を挙げていきます。正直かなり自分の好みに寄った選び方になるので異論は全面的に認めます。それでは始めていきましょう。

 

1.2021年のオリックスを振り返る

中嶋監督のもと、再建第1期として始まった今年、シーズン序盤に当然のように苦戦、交流戦だけ強くてあとはまた失速……かと思いきやオリンピックブレイクも手伝っていい順位を保っています。とはいえ9月末時点でまだCSも決まっていないのでここからも混戦模様でしょう。アレどころかCSにすら出られない可能性は覚悟しておくべきです。さて、そんなオリックス、今年はそれぞれどんな戦いだったのでしょうか。

 

①先発投手

山本以外は正直どうなのという感じは昨年に続いてあります。宮城はスタッツ的には田嶋と似たようなもので、かなり運に助けられているうえ、9月に入ってからあからさまに疲れが見えます。山岡は故障に次ぐ故障。結局今年は春の妖精で終わり、どうやら低身長投手の保証期間が切れてきた感じがあります。田嶋は強い球を投げるものの毎回球数が多く、7回投げ切れずに力尽きることが非常に多いのは昨年と変わらず。ムラが激しいのであまり信用には値しません。増井はもうおじいちゃんなので来年計算できません。居るかどうかも分かりません。山崎福也はあへあへQSマンと化していますが、来期以降の打線を考えると毎回毎回QSではなく1/3くらいはHQSしてくれないと困ります。山崎颯や本田は若手特有の変化球でカウントが取れない期、スパークマンは来年が早速怪しく、榊原はメンヘラで、その他有象無象は揃って球速の割にノーコンなのでこれも計算しにくい。期待の東もどうやら最近不調な様子。

結局のところ、エース山本と標準的先発の田嶋と山崎福也以外は様々な要素を考慮に入れなければならず、先発の層自体は全く厚くありません。なので即戦力先発をこのドラフトで1枚は獲る必要があると考えます。

 

②リリーフ投手

相も変わらず焼け野原です。現状で信用できる投手はいないに等しいでしょう。一番信頼できそうな平野はここ最近不調に飲まれ、そうでなくても年齢がネック、ヒギンスは去年と同様WHIPが滅茶苦茶、澤田や山田、比嘉のような実績組こそいますが勝ちパターンとして活用するにはひとつずつ(制球、球威、体質)武器に欠け、近藤はTJ明け、黒木もリハビリシーズンです。齋藤と吉田凌はまだまだ経験が浅く、富山は投げてみないと分からない博打、漆原は毎回脱糞の危機を迎えるほどのノーコン。中堅組は揃いも揃ってファームで燃え、明るいニュースは海田の復活程度。他の外人で凌ぐにしてもバルガスが抜けてしまっては二進も三進もいきません。早急な手当てが必要です。ついでに言うと力投型という名のノーコンが多いので制球が破綻していない人が欲しいところです。

 

③捕手

厳しいものがあります。

伏見と若月の併用で回しているとはいえ次がいません。中川拓や釣の戦力化には時間がかかりますし、頓宮はリードを解説からボロカスに言われる体たらく、松井雅人は下でコーチングもやってほしいですし、あとは育成更新期限の迫る稲富とフェリペ、鶴見くらいです。ということでここも大卒捕手を1枚か、博打で高卒を獲って対処する必要がありそうです。

 

内野手

ショートとサードはもう紅林と宗で7年いくつもりで考えます。セカンドには安達が入っていますが、さていつまでもってくれるかといったところで、太田の成長という大博打に賭ける必要があります。廣澤や宜保は打撃が物足りません。そして大城の怪我で岡﨑を支配下にする始末。ここにきてプロスペクト大渋滞だったはずのセカンドが問題児になり始めています。

更なる問題はファーストです

ファーストはモヤとT-岡田が代わりばんこに守っていますがどちらも相性が極端なので打てない日はとことん打てない。特に相手先発が左の時はもう目も当てられません。他のチームがここで稼いでいる得点をみすみす逃す形になっています。杉本やジ爺も一時期守っていましたが結局副業の域を抜けません。なので少なくとも上位でパワーのある右打ちのファースト候補生(セカンドも出来ればなおよい)を最低1枚(但し対左でもいける打力があれば左でもよい)獲る必要があります。セカンドについては下位の社会人で適当に手当てをして糊口を凌ぎます。

 

⑤外野手

両翼は一応吉田正尚・杉本で回ってくれているので来田と佐野如次第にはなりますが来年も大丈夫でしょうが、伸び悩んだ時の手当ては必要になりそうです。センターに関しては福田があと10年センターを張れるわけがないのでさてどうしたもんかというところ。宜保をコンバートするには守備がもったいないですし、育成の平野大和はもう少し時間がかかりそうなのでかなり層が薄いです。というかそもそも野手の数が少なすぎて3軍がまともに回っていないので、大乱獲の必要性があるでしょう。

 

 

 

ということで、オリックスに必要なのは

【最重要】

左に強いファースト候補生・すぐ使えるリリーフ(抑え)および先発・頓宮の年齢未満のキャッチャー

【重要】

打力のあるプロスペクト・予備の高卒投手・3軍回し要員

【欲しいっちゃ欲しい】

三遊間のバックアップ選手

 

ということになります。

それらを踏まえて筆者が選んだ指名候補は以下の通りです。

 

1位 ブライト健太(上武大) or 廣畑敦也(三菱自倉敷)

外れ1位 佐藤隼輔(筑波大)

外れ外れ1位 赤星優志(日本大)

外れ外れ外れ1位 桐敷拓馬(新潟医療福祉大)

2位 椋木蓮(東北福祉大) 黒原拓未(関学大) 北山亘基(京産大)

3位 久保田拓真(関西大) 松川虎生(市和歌山高) 長谷川稜佑(青森大) 阪口樂(岐阜一高)

4位 中川勇斗(京都国際) 前川右京(智辯学園) 吉野創士(昌平高)

5位 石森大誠(火の国) 深沢鳳介(専大松戸) 山﨑凪(中央学院大)

6位 古間木大登(東農大北海道) 畔柳亨丞(中京大中京高) 京本眞(明豊高)

7位 福永裕基(日本新薬)

 

・1位指名

異端かもしれませんがブライト健太をファーストの大砲候補として指名します。外国人並のパワーを日本人枠で使うにはこれが一番だと思います。もしくは抑え候補として廣畑。この二人がダメならばあとはいい投手を順々に獲っていくのが正しい戦略でしょう。挙げたのは候補のほんの一部です。即戦力ならもうなんでもいいです。小園や森木は惜しいですが、とにかく即戦力の先発中継ぎが必要なのでそこはブレずに行くべきです。

 

・2位指名

2位も投手主体です。即戦力なら誰でもといった感じです。椋木や黒原はセットアッパーや抑えに、北山ならば若き日の平野佳寿のような先発にと想定しています。とはいえ椋木や黒原はどちらかといえば力投型なので、投手コーチやキャッチャーの手腕が問われるところでしょう。

 

・3位指名

一押しは久保田。4位では獲れないと思います。他の動きが怪しそうなら2位と入れ替えで指名してしまうのはアリでしょう。久保田が指名できれば頓宮をファーストに回せます。それ以外だと高卒の松川、青森大の即戦力ピッチャーの長谷川、長打のある阪口あたりが候補になります。

 

・4位指名

ここからは高校生の乱獲です。中川、前川、吉野と、大きいのを打てる選手がとにかく欲しいところ。来年ジョーンズが残る前提なら、彼らをコーチングしてほしいところです。それから中川は久保田と松川が獲れなかった時の保険です。

 

・5位指名

ここらで一人また即戦力投手を獲っておきたいところです。

一応石森と山﨑を書いておきましたが、この2人以外でも良さげな投手が残っていればそれでOKです。深沢はよその妨害も兼ねて。

 

・6位以下

上位で手当てしそびれたところを獲りに行きます。これは上位の結果次第なので何とも言えませんが、ひとまずキャッチャーがダメなら古間木、高卒投手がいなければ畔柳や京本あたりが狙い目でしょうか。特に京本は化ければ達(天理)並のポテンシャルはありそうです。7位では確実に評価の落ちる社会人から福永を拾いたいところ。他にセカンドがいれば別にそちらでもOKではあります。

 

・その他

あとは下がカツカツなぶん、育成で獲れるだけ野手を乱獲してほしいです。再建に舵を切る以上、ここは絶対に減らしてはいけない部分でしょう。

 

 

総評:今年の上位指名、ちょっと選ぶのに困る。あと野手が少なすぎる。それから今の戦力の薄さでまだ2位にいるオリックスおかしくない?